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THE BEST TRACKS 2016 @夕暮RECORDS

★★★第10位★★★

Fill In The Blank

Car Seat Headrest

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さて1発めは、去年もランクインしたCar Seat Headrestの曲から。

相変わらずのヘロヘロ具合。若干Vampire WeekendのA-Punkっぽさのある可愛らしいリフ。

けっして変わったことをしているわけではないのに現代的であり、なおかつきちんと伝統的なロックの系譜を受け継いでもいる。

ますます今後が楽しみだな~。

 

★★★第9位★★★

みなと 

スピッツ

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最近出てきたばかりのバンドの次は、ベテランの新曲がランクイン。

ベテラン……なんだけど、本当に昔から変わらない。時代がこれだけ変わって、いろんなものが廃れて、価値観も目まぐるしく変化しているのに、まったく色あせない。

さすがだなぁって思いました。

『みなと』は、少し地味な曲なのですが、しかし力強い。

スピッツの曲はどれもファンタジーで、物語の一部分を切り取ったかのような、だけどそれでいて現実に住む僕らにすっと入ってくるような、そんな不思議な世界観がありますね。

とりわけて最近の正宗さんは歌詞がキレッキレで、『汚れてる野良猫にもいつしか優しくなるユニバース』とか、『遠くに旅立った君の証拠も徐々にぼやけ始めて』とか、ものすごく素敵です。

ユニバースとか証拠とかってフレーズ、それまでの歌詞やその語感と微妙にミスマッチしていて、いやしているからこそ、全体が引き締まる。

詩人だなぁ。すごいよね。

 

★★★第8位★★★

Kiss Me When I Bleed

White Lung

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疾走感のあるエイトビートと複雑なリフ。それでいてシンプルなメロディ。

たまにこういうのが聴きたくなる……っていうのはいつも感じるんだけど、その中でもこの曲にはぐっと来ました。

名曲ってのは始まった瞬間に分かるよね。

それにしても、このサムネイルなんなんだろうね。

 

★★★第7位★★★

The Great Journey (feat. RHYMESTER)

KIRINJI

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KIRINJIとライムスターって……組み合わせが最高です。

チーズインハンバーグみたいな感じです。

宇多丸さんとMummy Dさんのフロウ、相変わらずタイトで最高。

太古から続く遺伝子の旅、それらを紡ぐ夜の営み、しかしラブホテルはどこも満室……みたいな、壮大なのか馬鹿馬鹿しいのか、よく分からないけどそれがいい。

今の日本の音楽シーンでこんな曲作れるの、堀込兄しかいないよなぁ。

サビのフレーズが『満室、そこかしこ満室』って。

もうセンスの塊としか言いようがないですね。

ごちそうさまでした。

 

★★★第6位★★★

A 1000 Times

Hamilton Leithauser + Rostam

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このメロディ、どっかで聴いたことある……ってくらい単純明快です。

あまり起伏がなく、同じ展開の繰り返しなんだけど、まったく飽きない。

叫ぶわけではないけれど、囁くようでもない、しかし叫んでいるようにも囁いているようにも聴こえるしゃがれた声も素敵。

キーボードは元Vampire Weekendの人らしいですね。

 

★★★第5位★★★

前前前世

RADWIMPS 

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映画『君の名は。』は、個人的にはそこまでなぁ……って感じでした。

が、この曲はすごくいいと思いました。

RADWIMPSは、個人的にはすごいポテンシャルのあるバンドだとずっと感じていました。

しっかし……なんていうか、うまいこと言ってやろう(ドヤァ感がどうも好きになれなくて、いや実際すごいうまい言い回しがたくさんあるんだけど、個人的にはもうちょっとポップに寄ってもいいのになぁって思っていました。

それが今回、まぁ映画のタイアップもあるんでしょうけど、直球でポップだったから「ほぁぁ」ってなりました。

この曲以外にも、『君の名は。』関連のRADWIMPSの曲はどれも素敵なんだよなぁ。『スパークル』とか。

つい口ずさみたくなる曲です。

 

★★★第4位★★★

No Woman

Whitney

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またすっごいバンドが出てきたなぁ……って印象。

フォーキーでメロウなんだけど、飄々としているだけじゃなくどっしりと力強い。

調べてみたら、Smith WesternsとかUnknown Mortal Orchestraとかからメンバーが出てるのか。なるほどなぁ。

ミックスボイス調のファルセットがすごく気持ちいい。No Woman~からのギターのフレーズも素敵。

このバンド、アルバムに入ってる曲はどれも素敵でした。

マジ今後が楽しみ……!

 

★★★第3位★★★

花束を君に

宇多田ヒカル

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ううっ……またヒッキーの歌が聴けるなんて。

復活一発目の曲は、「えっ? 地味じゃねぇ……?」って思いました。

宇多田ヒカルといえば、日本のビョークみたいな印象で、和と洋を融合させたような、革新的かつ保守的な、なおかつ壮大でいて素朴なアーティストだという認識がありましたから……。

でも、フルで聴いて「あぁ、やっぱりヒッキーだな」と。

歌い方は昔よりもどことなく落ち着いて、だけど表現力は格段にアップしていて。

死者に手向けるための歌を歌うにふさわしい表現力です。

松任谷由実さんみたいな、そんな存在になってほしいなぁ。

 

★★★第2位★★★

Good To Love

FKA twigs

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最初、この曲を聴いたとき、「2016年のベストミュージックはこれだ……」って思いました。

FKA twigsって、Grimesと被るんですよね。でも、Grimesがクラスの人気者なら、FKA twigsはクラスの隅っこにいる印象。似てるのに、両極端な感じ。

実際、Grimesがきゃりーぱみゅぱみゅ的な、分かりやすくてポップで(もちろん振り切ったカオスみたいな要素もあるけれど)、親しみやすくKAWAIIのに対して、FKA twigsは妙に実験的で、エクスペリメンタルな感じがしていました。

だから、ポップなものが好きな僕としてはあまり馴染めなかったんですが……。

この曲。

音の数を極限まで削って、アンビエントなビートにか弱い歌声が乗っかる。

そのメロディが本当に美しくて素敵。

こういうのに弱いんですよねぇ……。

好きです。

 

……そして~。

第1位は~~~?

……の前に、今回もランクインはしなかったけれども気になった曲。

 

リライト(2016ver.)

ASIAN KUNG-FU GENERATION

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この落ち着き感、すげー好き。こっちの方が好き。

ギターの音がマジで最高。

 

PPAP

PIKOTARO(ピコ太郎)

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正直、全然笑えやしないんですけど……。

でも、音楽として聴いたら、なかなかいいですね。ポストロックっぽくて。

あと歌ってるときの顔が最高に良い。

 

Am I Wrong

Anderson .Paak 

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なんか今年、良質なR&BとかHIPHOPがすげー多くて。

ランクインさせたくなかったんだけど、この曲も結構聴いたなーって。

そう思いました。

 

さて。

お待たせしました。

2017年の第1位は……

これだ~~~っ!

 

★★★第1位★★★

WWDBEST

でんぱ組.inc

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この曲がリリースされるまでは、FKA twigsが今年のベストだな……と。

そう思っていました。

しかし……!

この曲を聴いてから……!

すべては覆りました。

この曲は、でんぱ組.incの集大成です。BESTって書いてあるから、当然そうなのですが、実際もそうです。これまででんぱ組.incがリリースしてきた曲のリフの断片、フレーズの一部分、思い出の数々を切り取り、繋げ合わせ、再構築し、そして、これから進むであろう道にぱっと光を照らすような、そんな曲です。

プロデュース陣も本当にすごい。

まず作詞が6人。6人!?

さらにそのメンツも、前山田健一さん、畑 亜貴さん、meg rockさん、かせきさいだぁさん、只野菜摘さん、NOBEさんと……。

とんでもなく豪華。でんぱ組ゆかりのメンツです。

そして作曲は5名。

玉屋2060%さん、浅野尚志さん、釣 俊輔さん、Tom-H@ckさん、小池雅也さん……。

いやもうわけわかんねぇよ。

で。

僕がこの曲を1位に選んだのは、単にでんぱ組.incのファンだからというだけではありません。

もちろん、ファンとしての思い入れは強いです。

しかし、それよりもこの曲にはとんでもなくでっかい『愛』を感じたからなんですね。

前山田さんとか畑さんとか浅野尚志さんとかTom-H@ckさんとか、一人だけでも超一流なのに、それが11人も。

たった1曲のために、そこまでするか!? という愛。

でんぱ組.incという存在に対する愛。

そして、でんぱ組.incが届けるファンたちへの愛。

さらに、ファンたちが送るでんぱ組.incへの愛。

いろんな愛がこの曲に詰まっています。

音楽は、いや音楽だけじゃなくて、世界は、もう今はものすごく効率化され、世界の1%が富の大部分を保有するようになり、貧富の差は広がり、誰もが余計なことをしたがらなくなり、余裕がなくなり、不寛容になっていっています。

音楽シーンは、ビジネスとして成立するものでなければ、まともに表舞台に立てなくなっているような気がします。……特に日本は。

だけど、この曲を聴いたとき、まだまだ日本の音楽の世界には愛があるんだなと感じました。

売れる売れない二の次で……というのは向井秀徳さんの名言ですが、まさにそうで、自分たちのやりたいことをやろう、やってやろうって人たちが、まだまだ日本の音楽の世界にはたくさんいるんだなぁって再認識しました。

ありがとうございます。

いろんなことがあった2016年だけど、まだまだ捨てたもんじゃないぜ。

まだまだ夢で終わらんよ。

 

以上です。

2017年はどんな音楽に出会えるのか。

楽しみ!