少ない休みで海外旅行@決意編
僕が旅に出る理由はだいたい百個くらいあって
ひとつめはここじゃどうも息も詰まりそうになった
(くるり - ハイウェイ)
遠くまで旅する人たちにあふれる幸せを祈るよ!
ぼくらの住む世界では旅に出る理由があり
誰もみな手をふってはしばし別れる
(小沢健二 - ぼくらが旅に出る理由)
ゆっくり変わっていくのは
やわらかな風景と流れる雲みたいな季節と
単純な人の心と何も見えない明日と
ねえ
ここにいる僕と
旅をしませんか
(空気公団 - 旅をしませんか)
さすらおう この世界中を
ころがり続けてうたうよ 旅路の歌を
(奥田民生 - さすらい)
「可愛い子には旅をさせよ」ということわざがあるけれど、僕は生意気だったし、何より引きこもりだったから、旅なんてしてこなかった。
インターネットがあれば、グーグルアースで世界中に行ける。
検索すれば、そこがどんな場所かだいたい分かる。
けれど、ある日、気付いた。
僕らは生まれたときから旅をする資格を持っている。
生きている限り、それは何度でも使える。
それなのに使わないのは、大変に損だ。
……と。
『弱いつながり 検索ワードを探す旅』
何かを始めようとしたとき、もしくは知りたいと思ったとき、僕らは『検索』する。
けれど、その『意思』は、もしかしたら自分のオリジナルな『意思』じゃないのかもしれない。
グーグルの予測検索や、収集されたビッグデータによるAmazonや楽天の広告から、『作り出された意思』なのかもしれない。
それは、僕自身が思い当たる節があることから、少なくとも一つの真理だと思う。
この本で、作者である東浩紀さんは言う。
『ぼくたちはもうネットから離れられない。だとすれば、その統制から逸脱する方法はただひとつ。
グーグルが予測できない言葉で検索することです。』(p.5)
そして、そのための方法として、
『環境を意図的に変えること』(p.11)
を挙げ、海外旅行を勧めています。
(『弱いつながり 検索ワードを探す旅』はKindleでも販売されている)
本当の自由を手に入れる、少なくともそこに近づくために環境を変える=海外旅行に行く(外に飛び出す)のは分かった。
……どうでもいいけれど、『外に飛び出す』と書いて、小沢健二の『ラブリー』を思い出した(『いつか僕ら外に飛び出すよ 君と僕とはドキドキしてるよ』)。
あの歌良いよね。
僕には仕事がある。
海外旅行なんてしている時間はない。
さらに海外旅行するお金もない。
そう思ってたけど、どうやらそれは違うみたいだ。
行こうと思ったら、海外なんてすぐに行ける。
そう思わせてくれたのが、
『週末バックパッカー ビジネス力を鍛える弾丸海外旅行のすすめ (星海社新書) 』
という本だった。
この本は、『海外旅行の経験はビジネスにも活かすことができる』という内容の本。
海外旅行(特に『弾丸』海外旅行)をすることによって、コミュニケーション能力やスケジュール管理能力、臨機応変な対応力が磨かれ、仕事のスキルがアップするという。
そのとおりだと思うし、それはとても重要なことなのだろうけど、僕がこの本で気に入ったページは、第三章の『国から選ぶ"対自分用"目的ポイント』という部分。
この章では、東南アジアの国々の長所・短所を、作者が実体験を交えて教えてくれる。さらに、『こういう人におすすめ』と具体的なアピールポイントも書かれてて、読んでいるだけで『行きたいなー』って気持ちになってくる。
また、スカイスキャナーといった素晴らしいサイトを教えてくれたのも、この本だった。
本によれば、作者は29歳のときに初めて海外旅行に行ったらしい。
この本を読んで、僕も遅くないなと思った。
僕が旅に出る理由は、ビジネススキルの増強でも、自分探しでも、ボランティアでもなく、単に、遠く離れた場所にある、とても感動的ですばらしい風景や光景、人の営みや芸術を見てみたいなぁというとても簡単なもの。
僕は早速、この本で『初心者におすすめ』と紹介されていたタイに、1月30日、31日の土曜日を使って行ってくる。
次の記事では、実際に本を読んでから、飛行機のチケット、ホテルの予約をするに至るまでの行程を書いていこうと思う。